金属のバネがないので入れ歯であることが分かりにくく、金属アレルギーの心配もありません。
素材が半透明なので境目がわかりにくいため、装着したときは入れ歯の色調が歯ぐきと同化して、一目では区別がつきません。
弾力性の高い素材を使用しているため破折にも強く、より薄い仕上がりでお口が快適です。
保険の入れ歯では金属のクラスプ(バネ)が目立ってしまい気になるけど、インプラントが怖い、抵抗があるなどのお悩みがある方に最適です。
料金は1装置につき150,000円です。(別途消費税が加算されます)
上顎の両側の犬歯に付いている金属のバネが気になりますね。
金属のバネがなくなって、見た目もスッキリです。
やっぱり金属のバネが気になりますね。
こちらもかなりスッキリですね。
材料の種類とノンクラスプデンチャーの名称
・ポリアミドのバルプラスト(VAL)
・ルシトーンFRS(LTF)およびフレキサイトsupreme(FLS)
・ポリカーボネートのレイニング(REI)とジェットカーボレジン(JCR)
・ポリエステルのエステショット(EST)
「熱可塑性樹脂クラスプの厚さおよびアンダーカットが維持力に及ぼす影響」Dent Mater Jの32巻3号(2013)
アンダーカット0.25/ 0.50/ 0.75 mm、維持腕の厚さ0.5/1.0/1.5/2 mmのクラスプを作製し、それをステンレス製の型にはめ込み、37℃水中で1万回までの繰り返しクラスプ装着/脱着試験を行った。
その結果、①初期維持力はREIはEST、VALにくらべ大きかった。VALの維持力はアンダーカットの増加にしたがい大きくなった。
②装着/脱着試験において、ESTクラスプはいずれのアンダーカットでも2,000回以下でほぼすべて破折、REIでは0.75 mmアンダーカットで3,000~6,000回(厚みによる)で破折、VALでは10,000回まで破折しなかった。
③VALの多くのクラスプが一定の維持力を維持した。
④1万回の繰り返し試験の前後でクラスプとステンレス型のギャップの測定を行ったところ、VALではその変化はなくクラスプ適合精度は維持されたが、REIでは維持されなかった(ESTは破折で測定できず)。
これらのことから、維持腕の厚み1 mmの場合、アンダーカットがESTとREIでは0.25 mm、VALでは0.5 mm以上が維持力と耐久性の観点から長期使用に有効であろうという。
この動的負荷試験から、材料としては、VAL(バルプラスト)が最もすぐれ、 REI(レイニング)は適切な設計により利用可能であるが、EST(エステショット)は不適当のように考えられる。
なお、付け加えておくと、REI(レイニング)のようなポリカーボネート(PC)に関しては口腔内での劣化という側面も考慮する必要がある。
患者から回収したPC製矯正用ブラケットや37℃水中に保存したPC製義歯床を分析すると、装着あるいは保存の期間が延びるにつれてPCが加水分解を起こして分子量・強度が低下すること、そうした分解・劣化の過程でビスフェノールA(BPA)が生成、放出されることが知られている[J Med Dent Sci 51(1) 1-6(2004)]。
BPAはコンポジットレジンやシーラントで問題視されたが、その口腔内への溶出は極微量であったが、それに比してPCからの溶出は多く、BPAに拒否反応のある患者にはPC製NCDは勧められない。
上記の論文を参考に当院ではバルプラストを採用しました。
口の中は非常に敏感なため、髪の毛一本入っただけで強い違和感を感じます。
このため、厚くて大きい入れ歯を入れると違和感を感じるのは無理もありません。
薄い金属製の入れ歯を使用することで、装着感が非常によくなります。
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