下顎第三大臼歯および上顎第三大臼歯の事です。
知恵歯(ちえば)、智歯(ちし)とも呼ばれます。
親知らずは、成人後に生え始めることが多いが、最近は未成年でも生え始めることがあります。
一般的には❽番目の歯のことですが、まれに上の写真のように❾番目の親知らずもあります。
親知らずの特徴として、よく口腔内にトラブルを起こすことが挙げられます。
下の写真の➤のように、スペースがないため歯が斜めや、横向きなどに生えてきて歯茎や顎の骨を圧迫して痛みを与えたり、そうでなくとも奥にあるため非常に歯を磨きにくく虫歯や歯肉の炎症を誘発したりもします。
正常に生えなかった時には磨き残しを発生させやすいために虫歯や歯周病を誘発し、隣り合う何の問題も無い歯を失うことがあります。
親知らずの影響でかみ合わせが狂い体のバランスが崩れて、体が疲れやすくなったり、精神的に病んだりする可能性もあります。
特に下の親知らずの抜歯の際に、ごくまれに神経(下歯槽神経)を傷つけることがあり、その場合は麻痺や痺れなどが長期間残ることがあります。
神経に特に近いと思われるときには、抜歯の計画を立てる際にCTなどの高度な医療機器による検査が必要になることもあります。
右下の親知らずに近接した下歯槽神経の位置を3次元的に把握することができます。
赤➤で囲まれた部分が下歯槽神経、黄➤下歯槽神経と親知らずがくっついていないことが確認できます。
親知らずだからといって、必ずしも抜かなければいけない訳ではありません。
➤のように上下の親知らずが正常に生えていて、しっかり歯ブラシができていれば無理に抜くことはありません。
反対側の下の親知らずは、横に向いて生えているのでトラブルの原因になる可能性があります。
診療日カレンダー