歯根嚢胞は、う蝕や慢性根尖性歯周炎に続発して発症する顎骨内の嚢胞です。
エックス線写真上では、単房性の透過像がみられます。
大きなものでは透過像が複数歯に及ぶ場合もあります。
治療法は、小さなものは根尖治療を行います。
嚢胞が大きなものは、以下の方法でなるべく歯を抜かないように対処します。
歯根嚢胞の摘出手術および嚢胞に含まれている部分の歯根を切除する手術です。
嚢胞のあるすべての歯が適応になるわけではありませんが、根尖治療のみでは治らない場合に行います。
左の図のように歯にかぶせものがあり、壊さないと根尖治療ができない場合にも、かぶせものを壊すことなく根の先の病変を除去することができます。
手術直後
術後1年経過
上の奥歯に対して行う手術です。
根が3本ある歯の1本が歯根嚢胞や破折などで保存不可能な場合に、残りの根を残して歯を抜かずに保存するために行います。
下の奥歯に対して行う手術です。
根が2本ある歯の1本にトラブルがあり保存不可能な場合に、残りの健全な根を残して歯を保存するために行います。
ヘミセクションと同じく、下の奥歯に対して行う手術です。
根が2本ある歯の根と根の間に病変がある場合、根を分割して病変を取り除いたのちに再度連結させます。
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